主な症状
めまいはぐるぐる回るような「回転性のめまい」、ふわふわするような「動揺性めまい」の2つのパターンがあります。また、めまいに伴って吐き気や耳が聞こえづらくなったりする症状が出ることもあります。
多くのめまいは耳からくるもので直接命に関わるようなものではありません。 しかし、一部のめまいは緊急性があるため、めまいと一緒に
- 強い頭痛
- 意識がもうろうとする
- 言葉が出てこない、はっきりしゃべれない
- 手や足のしびれ、麻痺、立ち上がれない
などの症状がある場合は早急に医療機関を受診するようにしてください。
回転性めまい
自分自身や天井、壁がぐるぐる回っているように感じるめまいのことを「回転性めまい」といい、特徴としては一時的に症状が出た後、症状が治まることが多く見られます。 乗り物に酔ったような感覚に見舞われ、吐き気や頭のふらつき、耳が詰まった感覚などの症状があります。
浮動性めまい
体がフワフワと浮いているように感じるめまいのことを「浮動性めまい」といい、めまいが一定期間続いた後、完全に消えてしまうケースや、症状が何か月・何年と長期間にわたって続くケースがあります。
原因と治療法
めまいの治療はめまいの原因となる病気によって異なります。 そのため当院では治療の開始にあたってしっかりと検査を行うようにしております。
当院で実施している検査の種類
- 平衡機能検査
- 赤外線フレンツェル
- 重心動揺計
- 聴力検査
- 心理検査
新たにVRゴーグルを使用した検査機器を導入致しました。
などの検査を症状や状態に合わせて行っています。 場合によっては近隣のクリニックにCT・MRIの撮影を依頼することもあります。
めまいを引き起こす病気として一番多いのは良性発作性頭位めまい症です。 この病気は体の平衡感覚を司る三半規管に耳石が入り込むことで発症します。 寝返りをうつ時、ベッドから起き上がる時など頭を動かした時に症状が出て、時間が経つと症状が治まることが特徴です。 この病気は耳石が三半規管から出ることで症状が治まるため症状をみながら頭を動かすリハビリを行います。また再発した際の対処方法などにつき生活指導も行います。
その他めまいを引き起こす病気としてはメニエル病や前庭神経炎、内耳炎、起立性調節障害、片頭痛に伴う眩暈などの病気があります。 それぞれ病気によって治療法が異なりますのでまずは検査を行って原因の特定を進めます。 しかし、残念ながらめまいは原因の特定が難しい場合がありますのでその場合は治療を行いながら症状の改善を目指していきます。
また、中枢性のめまいとして脳梗塞や、脳内出血などもめまいを引き起こすことがあります。中枢性のめまいは手足のしびれや頭痛、顔面神経麻痺などを伴うことがありますのでそのような場合は早急総合病院等の医療機関を受診しましょう。 当院で診察をする中で中枢性のめまいが疑われる場合は適した病院をご紹介させていただきます。
VRゴーグルを利用した眼球の検査について
平衡機能検査で眼球の動きを測定する際は、CCDフレンツェルもしくはPitEye(VRゴーグル)を使用します。PitEyeを用いた検査はAIによる高精度なデータ収集と解析による検査ができるため、人間では見つけることが困難な小脳や脳幹の異常など中枢性疾患の判別の手助けとなります。 本体はとても軽く、装着後、7分程度で検査が完了しますので、比較的手軽に精度の高い検査を受けていただくことが可能です。
患者さんの状態によってはVR酔いを起こす危険があるため、明らかに目の動きに異常(眼振)があることが認められる場合には従来のCCDフレンツェルを用いた検査をさせていただいております。
<めまい検査の注意点>
■めまいで初めて受診される方は検査にお時間がかかるため(約1時間)、診療終了時刻の1時間前までにはお越しいただきますようお願いいたします。 ※遅い時間帯にお越しになられた場合は当日にはめまい検査が出来ず、後日検査を行うことがありますので、ご了承ください。
■お薬を服用している場合は、めまい検査ができない場合がございます。もし、ご心配な方は事前にお問合せください。
■カラーコンタクトレンズ(黒目を大きくみせるようなレンズを含む。)をしている場合は、めまい検査時は外していただく必要がありますので、保管ケースをご用意いただくか、普通のコンタクトレンズにしていただくようお願いいたします。