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中耳炎

中耳炎

01急性中耳炎

主な症状

耳の痛み、発熱、耳だれ(耳漏)、耳がつまった感じなど。 3歳以下のお子さんが特にかかりやすい病気です。

原因と治療法

急性中耳炎はほとんどの場合、鼻の中にある菌が耳管(耳と鼻をつなぐ管)を通じて、鼓膜の奥にある中耳腔(ちゅうじくう)とよばれる場所で炎症を起こさせることによって起こります。(鼓膜が破れていない限り、外耳道(=鼓膜の外)から中耳炎になる場合はほぼ無いといってよいでしょう。) 中耳炎の治療は鼻の治療は絶対に欠かせません。よってお鼻の治療も並行して行なっていきます。 鼻の悪くない子は中耳炎にかかりにくいのです。中耳炎の治療には鼻の治療が何よりも大事なのです。また、鼻の治療には口呼吸を治さないといけない場合が多いです。 (より詳しく知りたい方は鼻呼吸の重要性のコラムへ)

また、当院では耳だれの多い患者さんには耳浴(耳の洗浄)を積極的に行なっています。当院ほど耳浴をさせる耳鼻咽喉科は少ないかもしれません。これは、当院では「洗浄」の重要性を認識しているからです。抗生剤による投薬も大切ですので使用しますが、まずは耳の中を清潔にすることが大切なのです。(ただし、もちろん個人によって洗浄の必要性の有無は異なります。)「その部位を常に清潔にする。」これが当院のあらゆる治療に共通する基本であり、「その場で治療ができる」という意味で、耳鼻咽喉科医として力を最も発揮できる事でもあるからです。 滲出性中耳炎に移行することがあるので(あるいは元々滲出性中耳炎が隠れている場合もあるので)、症状が治まってからでも、何度かは来院して頂き、完治しているかどうかをしっかりと確認してゆきます。

02滲出性中耳炎

2枚の画像写真共、鼓膜の画像です。滲出性中耳炎は、鼓膜の奥に水(滲出液)が溜まるのが特徴ですが、両方の画像ともに、滲出液が溜まっているのがわかります。

原因と治療法

滲出性中耳炎の原因は

  • 急性中耳炎になった時の菌の毒素によるもの
  • 気道の表面を覆っている粘膜の働きが先天的に悪いから起こる。
  • 耳管が生まれつき細いため

など、様々なものが提唱されていますが、そのどれもが可能性として有り得るため、一概に一つとはいえません。

治療法としては、耳管通気(鼻から空気を中耳の送り込み、換気を行なう治療法)すると同時に、 鼻の悪い人は鼻の治療を行います。場合によって鼓膜を切開して滲出液(滲出性中耳炎の際に中耳に溜まる液体)を抜き取ったり、 大人の場合は鼓膜に小さなチューブを挿入し、中耳の換気をよくする治療を行なう場合があります。 (子供の場合は扁桃摘出とアデノイド除去、そして鼓膜チューブを挿入する手術を3点セットで入院の上で病院にて行なう場合があります。)

鼓膜のチュービング

鼓膜にチューブが挿入されている状態です。このようにすることで、滲出液の排出がスムーズになります。 いずれチューブは自然に抜け落ちます。 その後、開いていた鼓膜は2週間から2ヶ月程度で自然にふさがります。

軽いものであれば、1週間程度で治るものもあれば、ひどくなると数年に渡る場合があります。滲出液の量が多く、ドロドロである場合は長引く場合が多いようです。 頭頚部腫瘍で放射線治療を受けた方で、中には滲出性中耳炎になる方も一部いらっしゃいます。(耳管に放射線があたることによって障害が起こっている可能性があります。) 小児の滲出性中耳炎と成人の滲出性中耳炎はやや事情が異なることに注意してください。 9歳ごろまでに小児は治療をしておけば、成人型には移行しにくいと言われていますが、 成人型の場合は再発を繰り返す場合が多いようです。 成人の方の場合、完治をされていないにも関わらず通院を止めてしまい、 また再発する、ということが多いので、症状がよくなったからといって自分で勝手に判断せず、医師の指示に従うようにしてください。

03慢性中耳炎

鼓膜のチュービング

鼓膜にチューブが挿入されている状態です。このようにすることで、滲出液の排出がスムーズになります。 いずれチューブは自然に抜け落ちます。 その後、開いていた鼓膜は2週間から2ヶ月程度で自然にふさがります。

原因と治療法

中耳腔の中の小さな骨にまで炎症が起こる(感染が起こる)のが慢性中耳炎です。急性中耳炎が悪化した場合が原因となる場合が多いです。 こうなると、抗生剤を使用しても症状を緩和することはできるものの、根治することは難しくなってきます。 そうすると、むし歯が削らないと治らないと治らないのと同様に、手術を行なって感染した骨を除去し、元の状態に復元する必要があります。 急性憎悪(耳垂れが止まらない場合など)が見られる場合に関しては特に手術をしなければなりません。(手術の際はその患者さんに応じた病院を紹介いたします。) 逆に例えば急性憎悪が無い場合で、お年寄りの方などは「わざわざ手術をしなくても・・・」 という場合もあります。その場合は、耳浴(耳の洗浄)や処置を始めとして、膿を出して 清潔に保つ治療を続けていくことになります。 それぞれの患者さんの社会的背景(年齢やお考え、生活など)によって、手術をするのか、これ以上悪化させないための治療を行なうのか、治療方針は異なります。